フットワークはバスケに必要?ディフェンスの練習メニューを考える!

この記事ではバスケのフットワークについて解説します。

地味だし辛いし面白く無いけど、ディフェンスがうまくなるためには避けて通れないと考えられているフットワーク。

きついフットワークがイヤでバスケをやめてしまう選手は少なくありませんが、果たしてディフェンスの向上のためにフットワークは本当に必要なのでしょうか?

おすすめのフットワークのメニューや、ディフェンス上達のための練習方法について、自分自身の体験談から語ります。

バスケにフットワークは必要だけどフットワークのやり過ぎには問題がある

フットワークについて語っていたら熱くなりすぎてしまって、記事がめちゃくちゃ長くなってしまいました…。

というわけで、シンプルに結論だけ伝えます。

バスケにフットワークは必要だと思いますが、過度なフットワークは非効率だと思います。

正しい動きを徹底して、短時間集中でフットワークに取り組むべき。

この記事で言及している”フットワーク”には、”走り込み”という意味も含まれていますが、ほとんどの部活ではフットワークと走り込みで練習の3分の1程度は使っているように思えます。

あくまで僕の体験談ではありますが、他の選手に聞いてみても同じような答えが返ってくることが多いので、おそらくそうなのでしょう。

僕のバスケ体験談と指導理論をディフェンスフットワークから解説

中学・高校・大学とバスケ部に所属して、大学卒業後は社会人を経てエヴェッサカレッジに。

その後大学のアシスタントコーチや監督をするようになりました。

それなりに色々な経験をしてきた僕ですが、どんな練習をしてきたのか、ディフェンスフットワークに対してどのように考えているのかを解説します。

良くわからないままディフェンスフットワークをさせられていた中学バスケ部時代

中学時代は何も考えずに義務のようにフットワークをしていました。

朝練などは、練習の半分以上はフットワーク。

正しい動きも良くわからないまま、とにかく一生懸命にやっていました。

人数が多かったということもあり、下級生の頃は特に走ってばかりだった思い出があります。

顧問の先生が忙しかったというのもありますが、果たして効率的な練習だったのかというと疑問が残ります。

フットワークや走り込みからは話が逸れてしまいますが、待ち時間が長くて回転の悪いメニューが多かったような。

ディフェンスの基本的な考え方や脚の動かし方などは教わった記憶がありませんし、この時期に良い環境で練習できていればその後のバスケ人生も違っていたかも知れません。

あまりディフェンスフットワークの練習をしなかった高校バスケ部時代

高校時代はあまりフットワークの練習はしてこなかったのですが、効率的な足の運びを重視するような練習メニューと対人練習の中で、ある程度のディフェンス力は養われたように思えます。

僕はインサイドだったので、体の向きやバンプするタイミングなどはかなり細かく指導して頂き、その後のバスケ人生で大きな財産になりした。

ただし外のディフェンスが出来たかというと全く出来ず、横の動きにはまるで対応出来ませんでした。

同じ練習をしていても外のディフェンスがキッチリ出来る選手もいたので、練習方法の問題というよりは僕自信の身体の動かし方・使い方に問題があったようです。

フットワークの量とディフェンス力が比例しなかった大学バスケ部時代

大学時代の練習は、その代のコーチの考え方にもよるのですが、基本的には同じランメニュー・フットワークのメニューを繰り返すスタイルでした。

練習頻度は少なかったものの練習の強度はかなり高く、大学に入ってまでそこまでやりたく無いという選手も少なくなかったです。

僕はうまくなることさえ出来ればどんな練習でも構わないとは思っていましたが、果たしてこれが効率的な練習なのかは常に疑問に思っていました。

僕自身もそうでしたし、フットワークのメニューを頑張っている選手と、ディフェンスがうまい選手とは必ずしも一致しないように感じられたというのが本音。

走ること、追い込むこと、辛い練習を行う事が目的になってしまっていたのではと思います。

自分で時間を作って取り組む練習やチームメイトとの1対1の方が、部活でやらされる練習よりも成長できるように感じていました。

桁違いのディフェンスフットワークと追い込みが待っていたエベッサカレッジ

大学卒業後に入ったエベッサカレッジでは、練習人数が少ないこと、精神的にもプレッシャーを与えられる環境と言う事もあり、大学時代の練習が楽に思えるほど負荷の高い練習を行いました。

大学4年間を1年に詰め込んだ程の強度の練習を行い、体力は桁違いにアップしたものの、ディフェンス力はさほど変わらなかったです。

フットワークでの脚力と、対人の駆け引きや最初の一歩目を出す力とは大きく異なると感じました。

それまで感じていたフットワークに対する疑問はさらに大きくなり、その後の練習メニューへの考え方にはカレッジ時代の体験談が反映されています。

母校の男子バスケ部の練習メニューに関与した際には、走るメニューやフットワークよりも考えながら動くメニューや対人のメニューを重視。

その後大学女子の監督になった際も、それまで当たり前のように行われていたフットワークや走り込みをほとんど無くしました。

練習時間が少ないからというのもありますが、ディフェンスの考え方や対人での駆け引きを重視するスタイルで指導しています。

僕の考えるディフェンスのフットワーク練習について

僕自身のプレイ経験から言いますと、フットワークよりも実戦の中での意識付け、実戦訓練の方がディフェンス力向上に効果があると思います。

フットワークが無駄だとは言いませんが、盲目的にフットワークに取り組むことが有効だとは思いませんし、今まで取り組んできた練習がそれほど効率的だとも思いません。

ディフェンスフットワークの取り組み方についてまとめてみたので、選手や指導者の参考になれば幸いです。

ミニバスや中学校ではディフェンスの正しいフットワークを教えるべき

まだ体や筋力が出来上がっておらず、基本的な動きを習得する必要のあるミニ・中学世代では、正しい動きを身につける必要があると思います。

ただし、ただ量をこなすだけのフットワークではディフェンスは向上しませんし、バスケ=辛いものという考えを若いうちから刷り込んでしまう事にもなりかねません。

やはりボールを使った練習こそがバスケの醍醐味であり、ボールの扱いに慣れていないからこそ、その時間を増やすべきだと思います。

同じ走る練習でもボールを使いながら走るメニューを多めに取り入れて、フットワークやダッシュは練習の最後に短時間で集中して行った方が効率的に思えます。

高校生以上であればフットワークよりもディフェンスの戦術を優先すべき

一概には言えないと思いますが、過酷なフットワークが最も課されるのは高校生だと思います。

ディフェンス力アップのためには体力・脚力が必要なのは間違いありませんが、高校生以上の多くのチームで行われているようなフットワークが効率的だとは思いません。

練習の半分以上をフットワーク・走り込みに費やすようなメニューが効率的だと言えるのか。

フットワークを行うのであれば、正しい動きに重点を置いて短時間集中で行うべきだと思います。

登下校などの制限が少なくなるであろうことから、中学生よりも高校生の方が練習時間は確保できる傾向にあると思います。

しかし、オフェンスの戦術であったりディフェンスの決まりごとだったり、試合に勝つために行うべき練習をすべて行うためには、時間がいくらあっても足りないほど。

過度のフットワークや走り込みが怪我を誘発しているのは間違いありませんし、いくら元気な高校生でも、毎日同じフットワークではモチベーションは低下してしまうでしょう。

量よりも質にこだわった練習が行われることを切に願います。

社会人バスケでは必要に応じてディフェンスフットワークを

社会人バスケでは、チーム練習でフットワークを行う機会などほとんど無いでしょう。

過度のフットワークを否定する意見ばかりを書いてきましたが、適度なフットワークは有効なのも事実。

週に1回程度であっても、正しい動きを意識したディフェンスフットワークを自主的に行うことは有効だと思います。

ディフェンスのうまい社会人選手は、動きの速さを経験で補う傾向にありますが、動きが速いのに越したことはありません。

こちらで紹介しているようなディフェンスの練習メニューに取り組んでみるのも良いと思いますよ。

バスケのディフェンス上達のためにはフットワークや走り込みよりも実戦経験を

フットワークや走り込みが無駄だとは思いませんし、実施できる時間があるなら取り入れた方がプラスにはなると思います。

しかし限られた練習時間を有効に使うため、選手のモチベーションを下げないためにも、フットワークをするのが当たり前だという風潮には疑問を感じます。

僕自身がフットワークをやらされまくっていた当時より、対人の練習を多く行っていた時の方がディフェンスが出来るという体験。

フットワークに熱心に取り組む社会人プレイヤーは多くありませんが、それでもディフェンスがうまい選手はいると言う事実。

盲目的にフットワークや走り込みを行う日本のバスケット会の現状に疑問を投げさせて頂きます。

もちろん量をこなすことで無駄な動作が省かれ、動きが洗練されるということは百も承知です。

ただその影にはバスケットボールから遠ざかってしまう数え切れないほどの選手がいます。

同じフットワーク・ラントレを惰性で行うのではなく、メニューを変えながら短時間で集中して取り組めるような練習のほうが良いというのが僕の結論です。

選手のディフェンス力向上のためにも、バスケットボールを敬遠する選手を減らすためにも効果的なのではと思います。

バスケのディフェンスフットワークについてまとめ

バスケのディフェンスフットワークについて、思うところを書いてみました。

欧米ではどのような練習をしているのかは分かりませんし、日本の練習には日本の練習の良いところもあると思います。

しかし、根性論のようにフットワークを繰り返す練習は時代遅れだと思いますし、そのような環境で良い選手が育つとも思えません。

メニューを変えながら短時間集中でフットワークに取り組む。

その分対人練習の時間を増やす。

それが一番効率的だと思いますし、指導の際にはそのような意識でメニューを作っています。

ディフェンスを向上させたいと思っている選手や、練習メニューを作成している指導者の方の参考になれば嬉しく思います。

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